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【検査・保証】最低限の法定検査だけでは入居後のトラブルが起きやすい

 
かつて世間を揺るがせた一連の耐震偽装問題を受け、平成21年10月1日から新築住宅を取得する際、保険か供託のいずれかを義務付ける住宅瑕疵(かし)担保履行法が施行されました。これは、新築住宅を供給する事業者に対して、瑕疵(※傷、欠点、過失。または、法律上何らかの欠点や欠陥のあること)の補修等が確実に行われるよう、保険(※注1)か供託(※注2)のいずれかを国が義務付けるというものです。保険、供託ともに事業者が申込みを行うので、施主の手続きは必要ありません。

※注1 住宅瑕疵担保履行法における「保険」とは
保険は国土交通大臣が指定した「住宅瑕疵担保責任保険法人」の保険に限られます。
平成29年3月現在、国が指定した5つの保険法人があり住宅会社によっていずれかの保険法人に加入しています。

※注2 住宅瑕疵担保履行法における「供託」とは
新築住宅に瑕疵があれば、事業者はその補修等を行う責任がありますが、事業者が倒産している場合等は、この責任を果たすことが出来ません。そのような場合に備えて、事業者が法律で定められた額の保証金(現金等)をあらかじめ法務局などの供託所に預けておくことを指します。

「保険」を選んだ場合、住宅会社の規模を問わず、一律で基礎配筋完了時と構造躯体完了時の2回の工程完了時に検査が行われ、合格することで住宅瑕疵担保保険の条件を満たすことになります。

住宅瑕疵担保履行法が施行される以前は、住宅会社ごとに独自の検査体制を設けて外部検査機構に検査委託することができ、保証検査に対する意識が明確に差別化されていましたが、現在はベースとなる検査が一律2回になり、最低限の保証だけでは比較出来なくなってしまいました。

このほか、所轄の行政官庁による中間検査(※所轄の行政官庁により実施有無が異なります)と完了検査の諸条件に応じた検査が義務付けられています。ここまでは、どの住宅会社でも変わりません。問題は、ここからです。

住宅会社によっては、国や行政官庁で定められた最低限の検査しか行っていない会社があります。そんな住宅会社に限って、検査体制は完璧などとうたっていることもあるので、定められた最低限の法定検査以外に、検査体制がどのようになっているのか確認しておく必要があります。

検査対象となるのは、構造や躯体だけではありません。「家」を構成するすべてが検査対象です。社内検査は厳しく何度行ってもやりすぎはなく、細かい部位の施工精度、意匠性など施工段階で社内検査を繰り返すことにより、常に一定の施工品質が保たれるというメリットがあります。

 

「最低限の検査」が引き起こすこと

最低限の検査のみの住宅会社は、法定検査以外の細かい部位や精度において、施工品質が大工や職人によって異なり、不備を見逃すリスクがより高くなります。当然そういった住宅会社は入居後、トラブルが発生しやすくなります。「検査は通っているのだから」と実際の検査対象は構造や躯体(くたい:構造体のこと)だけだったにもかかわらずトラブルを頑として認めず、挙げ句にはお客様をクレーマー扱いするケースすらあるのです。

また、本来工事が完了する完工日と引渡し日が一緒であってはならないのですが、現実には引渡し日ギリギリまで工事が続いていたり、まだ完全に工事が終わっていなくても建物を引渡してしまったりするケースもあるようです。こうした場合、施主立ち会いのもと行われるべき引渡し前の竣工検査が行われなかったり、行われたとしても工事途中であるためきちんとした検査にはならなかったりすることもあります。

その場を逃せば本来必要であった施工不良や傷の直しなど、のちのち申し出ても、工事途中に付いたとは判断出来ないと冷たくあしらわれ、泣き寝入りすることになってしまいかねません。工事途中であっても鍵を引き取ってしまったらおしまいです。

施主立ち会いのもと、きちんとした引渡し前の検査が出来ない住宅会社はパートナーにふさわしいとは言えません。

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