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Cさんの家づくり 契約してから気がついた、業界の常識

 
Cさんは、教育関係の仕事をしていて、40歳くらいで今の家を建てられました。4人家族でした。

「当時は団地住まいだったのですが、私は全く家を持ちたいとは思っていませんでした。ただ妻が、生まれたときから借家住まいだったので、いつかは自分たちの家に住みたいという願望があったようです。それで中古でいいから一戸建てがほしいと言い出したのです」

「近くにちょうど中古の一戸建てが売りに出ているから」と誘われて見に行ったそうです。ところが行ってみたものの、残念ながらすでに売約済でした。しかし、一度点いた火はなかなか消えないものです。奥さんはそれからチラシなどを眺めて、本格的に家を探し始めたのです。

「ほどなくして、不動産も扱っている、ある住宅会社を見に行くことにしました。そこは中古の一戸建ての物件が豊富だという話でした。実際に出掛けて行くと、相手をしてくれたのは、とても感じのいい営業担当者でした。『一生のお付き合いをしましょう』と言ってくれました。その担当者の、『そんなにご自分を卑下しないでください。十分に一戸建てが建てられますよ』と言う言葉にほだされてしまいました。全く考えていなかった『家を持つ』ということが、いつの間にか『家を建てる』というふうにインプットされていたのです」

そこからは怒涛のような流れだったのだと思います。最終的にそこの会社を通して土地も購入、ついでのように家を建てるという契約書に、ここが注意を要するところなのですが、早々に判を押してしまったそうです。

「ところがその後から、どんどん話が変わってくるのです。土地を見に行ったのですが、そのときは造成前で隣の家との境目もまだありませんでした。そこで、『あなたの購入される土地は、ここから向こうくらいです』と目分量で言われるわけです。後知恵で思えば、ただでさえ何も建っていない土地は広く見えるのですが、『こんなに広いところがこの値段で?』と思うわけです。それで納得して判を押す。確かに契約書には正確な坪数なり平米数が書いてあったのかもしれませんが、そんなものは見ていないですよ。見てもピンとこない。しかし、判を押してから、担当が指し示す土地の広さはだんだん狭くなっていくのです」

まあそれでも、そういうこともあるかなと思って自分を納得させていたそうです(ところが、これは後でわかったことですが、最初の土地の売買契約書に判を押す際に、何の説明もなく、建物の建築請負契約書にも判を押させられていたのです。そんな点が要注意なのです)。

「ところが仕舞には、『後ろに隣家が建つので、その家の出入りのための通路が必要です』と言い出したのです。『この部分はお隣の通路になります』と言うのです。結果的には『この面積だったら買わないよな』という土地の広さになっていたのだけど、そのときにはすでに、建物の図面も出来上がっていました。図面を見ると、これは人が住めないなという狭さでした。『いくら何でも小さいよね。もう少し広げてもらえませんか?』と言ったら、『坪当たり50万円出せば広げられます』と言うのです。もう一部屋ほしいと思えば、2坪でも100万円です。そこまで来て、ひょっとして僕はだまされたの? と思ったわけです」

Cさんが最終的にその土地を見に行っているときに、私どもの営業担当者が、その奥の土地を他のお客様とともに見に行っていたのです。そこでCさんに声を掛けられました。

「その人に軽い気持ちで、『これくらいの金額だったら、お宅ではどれくらいの家が建てられますかね?』と聞いてみたのです。すると、『このくらいの大きさのものは建つんじゃないですか』と言われました。かなり大きさが違いました。それで、『僕が契約したのはこのくらいなのですけど……』と言うと、『それは小さすぎですね』と、立ち話ですから、多分、本音を言ってくれたんですね。『無料ですから一度図面を引いてみましょうか?』と言われたので、もう後戻りはできないのですけど、藁にもすがる思いで頼みました」

それで、改めてCさんにお会いして、いろいろと話を聞き、意見を言わせていただきました。

後に、Cさんが私たちを評価してくれたことがあります。私たちが優れているということではなく、比較対象で考えて、業者選びをする際の参考になる意見だと思うので披露します。

「一番の違いは、いいことも悪いことも言うという点でした。判を押してしまった会社の営業担当者は、いいことしか言わない。そして判を押してから、つまりはもう後戻りできなくなってから、悪いことを切り出す。これは子どもだって許さない。片やこちらは、たとえば、明るい部屋が欲しいと言えば、『明るくするためには窓を大きくすると効果的です。でも、窓が大きくなれば、耐震性は弱まりますし、夏は暑いですよ』とデメリットも教えてくれる。実は、リビングは2階というのが洒落ていると思っていたのだけど、『そうすれば値段も上がるし、夏はさらに暑くなります』と言う。そこまで言うかなと思うことまで言う。しかも判を押すことをせかさない。これが本当なのだと思いました」

それでCさんは何と、違約金が発生するリスクを冒して、乗り換えてくれたのです。

「それでもやはり疑心暗鬼の塊だったので、従兄弟に一級建築士がいることを思い出し、わざわざファックスを買って、タマックからのすべての書類もチェックしてもらい、最終的な設計図はそれまでの打ち合わせをベースにやはり従兄弟に引いてもらって、契約の前日深夜にファックスして、『これでお願いします』とやったのです」

施主はそのくらい慎重でまったく構わないのです。

「手が届くわけがないと思っていた注文住宅にも手が届くということがわかりました。注文住宅は、作っているところから見られるので、納得して引き渡しを迎えられるし、住むことができる。そこで頑張ってくれた大工さんの顔や姿まで覚えている。だからこそ安心して住めるというプラスアルファの要素がありますね。ライフプランをシミュレーションして、将来的にこの和室に自分の母親を迎えて最後を看取るというところまで考えて建ててもらったのですが、その通りに人生が経過しています」

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