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住宅業界の裏話④家づくりの素人が“狙われる”理由

 
住宅業界の多くの会社は、専門的な知識や、自分たちにとって都合の悪いことをなるべく知らない“素人”が大好きです。お客様を契約までは主人公と位置づけ、全面的に味方を演じます。時間をかけて検討をしているうちに知識が豊富になり、注文が多くなったり、競合他社の情報に心が迷ったりしないうちに、なるべく時間をかけずに契約してもらおうと、あの手この手で仕掛けてきます。

個人情報の取り扱いが問題になったことやネット上での口コミの影響もあって、一時期盛んに行われた住宅会社の営業マンからの電話や訪問攻撃は下火になりました。

また、住宅展示場に足を運んだり住宅会社と直接コンタクトをしなくても、サイトを比較したり住宅情報誌である程度の情報は手に入るようになっています。だからこそ、コンタクトしてくれたお客様は、「すでに何社かをふるいにかけ当社での家づくりをそこそこ真剣に考えている可能性が高い」……そうであるならば、何がなんでも契約を急ぎたい、それが営業マンの本音なのです。

多くの住宅会社は契約を取ることが最大の仕事ですから、詳細の打ち合わせに入る前に「まず契約してください」と言います。契約書にハンコを押し、たとえば100万円ほどの契約金を払って、やっと詳細の打ち合わせに入るわけです。

その時点で施主であるお客様の頭の中にイメージとしてあるのは、豪華なモデルハウスであり、カタログやホームページに載っている〝わが家〟です。しかし、それらは〝わが家〟とは違います。あくまでも宣材としてのモデルなのです。かかっている費用が違います。その後、詳細を詰めていく段階で、あるいは建物が出来上がっていく段階で、その事実が徐々にわかってきます。

いいことばかりが伝えられて、マイナス要因は決して積極的に伝えられることはないのです。

契約までは主人公、契約したら蚊帳の外


住宅会社の営業マンは話術が巧みな人が多いものです。

往々にして男性のお客様は高スペック好きで、工法や採用している資材、設備に興味とこだわりを持たれている人が多いようです。こうした男性には、スペックを持ち出し、どんな家でどう暮らしたいかという本来の趣旨から工法や設備比較へと話題をすりかえていく傾向にあります。

一方女性のお客様は空間としてのイメージや見た目のおしゃれさ、洗練された空間、使いやすさ、キッチン周りなどに興味を持つ人がほとんどと言っていいでしょう。その場合は、女性に気に入られる空間を造った事例を持ち出して「どう暮らしたいか」を「おしゃれに暮らしましょう」に巧みにすりかえます。

余分な説明は尋ねられない限りすでに承知であるとして一切しませんし、とにかく基本的にいいこと(メリット)しか言いません。

工事請負契約書にハンコを押してしまったら、後は下請け任せ、それがほとんどの大手住宅会社の現実です。契約までは主人公、後は住宅会社主導なのでお客様は蚊帳(かや)の外。黙って完成を待っていてくれればいい――それが残念ながらこの業界の慣習です。

つまり、この業界はギャップがつきものなのです。契約前と契約後の営業マンの言動のギャップ。設計段階での設計品質と、施工段階での施工品質のギャップ。そうしたギャップがあるということも、知っておくべきでしょう。

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